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こんにちは。アニィです。
苦労してやっと手に入れた夏休みもあっと言う間に終わってしまいました。ですが今年の夏休みは祝い事があったので結構充実した夏休みだったんじゃないかなって思っています。またこれから普通に過ごす日々に戻りますが、こう言った良い思い出を心に残しつつ、またいつも通り皆さんと接していこうと思っています。それでは早速、前回のつづきを掲載したいと思います。

私は原因を探るべく、今まで培ってきた過去を振り返った。剛志と築いてきたこの2年と言うかけがえの無い時間の中でその何処にすれ違いが生じて今の結果があるのかを自分自身の中で必死に答えを探していた。
つまらないケンカの中で少しずつストレスを与えてしまったのか?
大事なモノは無くなるとその大切さに気付いたりする。でも無くす前から大切だと思っているのに今さらそんな試練を与えてくれなくても…と、これが私の運命であり宿命だとするのであれば神様を恨んだりもした。しかし無情にも剛志が居ない、この現実は変わる事は無い。

こんな状態の中でも日々の生活は何も変わる事無く過ぎていく。私は自分自身のこの辛い感情を抱えながらも気持ちを切り替え仕事には望む事にした。
が、こんな私の感情は常に私と一緒に働いている瀬奈には見透かされていた。すると瀬奈は、今の私の心に響く貴重なアドバイスを諭す様に私に語ってくれた。
「大事なモノが無くなってしまった時って、凄くショックを受けるとは思う。私も過去に同じ経験をした事があるからよく分かるよその気持ちは。でも私は
その時にそれが本当に大事なモノだったのか必死で考えるの。考えて、考えて、考え抜いた中でそれでも必要だと感じた時は、黙ってそれが戻ってくる事を信じて待つの。だけれども、それでも戻って来ない時は、それ自体が自分にとって本当は必要の無いモノだったって整理をつけるの。結局は必要、不必要の判断って迷った時は時間に解決してもらうしか無いんだよね。本当に必要なモノは必ず戻ってくると思うから、それまでは流れていく時間に身を委ねて待つのも凄く必要な事なんじゃないかなって私は思うから、それまで頑張ろう。必要だと感じるのであれば信じて待ち続ければ必ず答えを時間が出してくれるはずだから。」
それは正直分かってはいた。けれども誰かに私の考えている事は間違っていないと背中を押して欲しかった。それを瀬奈がこの言葉を私に掛けてくれた事により、私の心の中にある信じて待つと言う気持ちが肯定され、この先自分を信じる勇気を瀬奈に与えてもらったのだった。

瀬奈の言葉で凄く気持ちの中のモヤモヤしたものが晴れていく気がした。私はこの時から剛志を信じて待つ事を実践し、ポジティブに物事を考え、自分自身の生活をまっとうする事に決めた。そうする事で自分の気持ちに平常心を保っていったのだった。

剛志と連絡が取れなくなってから約3ヶ月の月日が流れた。でも私の中の剛志は消えていない。
時間は流れても想いは萎むどころかますます大きくなっていく。気が付けば3ヶ月前の私よりも本気で剛志の事を好きになっている。このまま逢えないのか若干の不安はあるが、私の培ってきた志がそういったネガティブな気持ちをも打ち破っていった。

そんなある日、「ナナさんご指名入りました。」と店長の甲高い声が聞こえてきた。私は一瞬もしかしたらと言う思いもあったのだが、そこに立っていたのは剛志の友達の徹也だった。
徹也は私の心の中を覗いたかの様に逢ってすぐ、私にこう問い掛けた。
「薫ちゃん久し振り。もしかして剛志だと思った?だったらゴメンね。」
確かに図星ではあったけど…。そんな想いとは裏腹に私はすぐこう切り返した。
「何言ってるの?今はお仕事ですから…。そう言えばお久し振りですね…。」
全然可愛くないけれど、今の私に出来る精一杯の強がりだった。
「瀬奈ちゃんや愛ちゃんに聞いたよ。元気無いんだって?ぶっちゃけ剛志は今、俺らとも連絡が取れてないんだ。元気にやってるとは思うけど連絡位よこしたって良さそうなもんだけどね。」
徹也はおそらく瀬奈か愛子を通じて私の近況を聞きつけて私を励ましに来た様だった。すると徹也は間髪を入れずに、私に剛志の事を語りかけた。
「今、辛いと思うけど俺の知ってる剛志は決して人を苦しめる様な真似はしないはず。きっと何らかの理由があると思うんだ。だから薫ちゃんはこの先も剛志の事を信じてやってな。」
徹也の一言は何だか心に響いてくる。例えそれが慰めの言葉であったとしても。しかしそれを慰めと感じてしまうと、今までの自分自身の想いを否定してしまう様な気がする。それだけは違うと私は、徹也に対しこう返答した。
「確かに連絡を取れないのはもの凄く辛い事だけど、私はずっと信じてるから大丈夫だよ。」
この言葉に対し、徹也はニッコリと笑みを浮かべながらこう語りかけてきた。
「なんだ俺が心配する事は無いね。じゃぁ剛志じゃなくて悪いけど今日は俺の相手をしてね。」
そう語ると、今までの話は何も無かったかの様に徹也は私の話相手になってくれた。本来なら私が充分な接客をしなければならないのに、徹也はまるでホストの様に私に接してくれた。その行為が今の私にはとても嬉しかった。

人は大事なモノって無くした後に必要だと感じるものなんですよね。無くす前に気付いていたらそれなりの対処の仕方があるんじゃないかとも思うのですが
大概の人は無くすまでその必要性に気が付かなかったりするものなんです。
皆さんもそんな経験があるのではないですか?
この先のストーリーは一体どうなるの?って気になるんじゃないかとは思いますが今回はこの辺で終わりにしたいと思います。振り返ると結構いい出来でしょ。この小説は。と、皆さんにあまり感想を聞かせて貰った事が無いので自画自賛させて頂いたアニィなのでした。と言う事で次回9月6日にまたお会いしましょう。それでは。自称小説家の卵!アニィでした。

テーマ : 自作連載小説 - ジャンル : 小説・文学

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