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こんにちは。アニィです。
さて、今回は連載小説の2回目と言う事で皆さんが待ちに待った(ってそれ程待っては無いか…)前回の続きをお届けしたいと思います。

申し遅れたがここで私の事を少し紹介しておこう。私の名前は工藤薫。
歳については…「いくつに見えます?」って見えもしないのだから判る訳無いですよね。でも仕事中は歳の話になると決まってこう答えている。だって心の中の私は「歳、聞いた所で給料が上がる訳でも無いのだから必要ないだろう。何でこんな下らない事に興味を持つのかな?」っていつも思っていたのだから。
まぁ私の歳についてはあえてご想像にお任せするとしよう。もったいぶる訳では無いが、私もいい年なのでこの話は出来るだけあっさり流して次に行きたい。
この仕事場には友達の紹介で入った訳だが、正直お金に困っていると言う訳では無かった。
その当時は前にも述べたが男達への憎悪の部分で入ったのだが、心の奥底ではそんな男嫌いを少しでも解消出来るのでは…と言う思いもあったのは事実だ。ちなみに店での源氏名はナナと言う名前で働いている。結構可愛らしい名前でしょ。(ってお前が言うな!)

ちなみに、紹介してくれた私の友達はこの店の人気上位を占めている。
あっ、言い忘れたが友達は一人では無い。せっかくだから友達も紹介しておこう。
まず一人目だが名前は皆藤瀬奈と言う。芸能人で言ったらどことなくリア・ディゾンに似ている。とても可愛らしい子だ。その上会話のセンスも長けていてどんなお客さんにも合わせた話が出来る。ある意味この世界の女王だと私は思っている。この店での源氏名はナオだ。
そして二人目だが名前は中野愛子と言う。この子は目覚ましテレビのお天気キャスターの愛ちゃんに雰囲気が似ており、名前もかぶっているので、ある意味この店の愛ちゃんだ。と言っても、天気は予想しないし出来ないのだが…。ただ頭の回転が速く、空気を読む事に長けている。私も壊れた空気を何度、この子に持ち直して貰ったか…。その数は計り知れない。
ちなみに愛子の源氏名はアイだ。どうやら店の人に命名された様だった。最初は名前にかぶっていたので嫌がってはいたが、最近では板についてきたらしく結構気に入ってる様だ。
この二人が居るお陰でこの店が繁盛していると言っても過言では無い。その位、この二人を友達に持つ私はまるで水戸黄門の助さん格さんを従えている黄門様くらい心強く、この二人が居るからこそこの店でまだ続けていけているのである。だいたい私は男が嫌いなのだから
本当は長く続かないと思われても仕方ないのだから。

こんな私の人生が、この仕事により今後180度変わってしまう事をこの時はまだ知らずにいた。ある一人の男に出会った事で…。

また仕事の話に戻るが、基本仕事中は私は全て逆の考えを答える様にしていた。私が思う逆の言葉が一番受けがいいと感じたからだ。
慣れるまでは大変だった。男自体が好きでは無いのでどうしても思いが顔に出てしまう時がしばらく続いたので…。
これを読んでいる人には逆の考えと言っても、イマイチ伝わらないかも知れないので、簡単ではあるが例をあげよう。
例えばこんな感じだ。
仕事中の私(以下仕事):「今日は素敵なお洋服を着てらっしゃいますよ。」
心の中の私(以下本音):「うわぁ、ありえないその洋服。よく恥ずかしくないよな…。」
仕事:「今日はずっと○○さんと一緒に居たいなぁ。」
本音:「本当は今すぐにでもこの場から立ち去りたいけどね…。」
仕事:「でも○○さんにはなるべく無駄なお金使わせたくないから…。」
本音:「いいから早くお金使っちゃって下さい。その方がスッキリします。」
仕事:「嬉しい。前から欲しかったんだぁ。大事にするからね。本当ありがとう。」
本音:「はい。また一人貢物持ってきました。質屋で別の人に大事にされると思います。」
こんな感じ。自分の思っている本音を伏せて、逆の事だけ言っておけば凄く仕事がし易くなる。これだけで世の中の馬鹿な男達が私の前に平伏す。私はそれだけでも今まで感じてきた辛い思い出がチャラに出来る位の優越感に浸る事が出来ていた。だけど、この日のこの出会いを境に、私の人生の歯車が少しずつ変わり始めたのだった。

今回はちょっと長めに掲載させて頂いたので、携帯でご覧になっている方は少々辛かった事と思います。ですがようやく物語が進展を見せる位置までたどり着いたので、次回から物語が動き出しますので楽しみに待っていて下さい。
それでは次回7月18日にまたお会いしましょう。

テーマ : 自作連載小説 - ジャンル : 小説・文学

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コメント

かなり辛い

to 名無しさん

ごめんね。やっぱり少々じゃなくてかなり辛かったですよね…。正直、アニィもどこで切ろうか今回は凄く迷いました。けれども、少しでも先の展開へと思い、今回はかなり無理に載せすぎちゃいました。
次回からは調整しつつ頑張りますので、また宜しくお願いしますね。

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