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こんにちは。アニィです。
毎日暑い中お仕事ご苦労様です。って今お盆休み?アニィは仕事柄、お盆休み中は思いっきりお仕事なのでお盆休みは皆さんが休み終わって仕事についている時にやってくるんですよね。だから今は暑い最中、海やプールや水風呂や冷たいモノを頭に思い浮かべながら大汗かいて頑張ってます。
と言う訳でアニィのいらない近況報告も終わったところで早速、今回の小説を掲載したいと思います。

私は普段仕事ではあまり見せる事の無い、満面の笑顔で剛志との会話を楽しんだ。今振り返るとどうでもいい様な下らない話だったと思うが、そんな事は全然問題では無かった。剛志と話しているこの時間が凄く楽しく、私にとっては何にも代え難いほどの満足感があったからだった。
しかし何でもそうだが、楽しいひと時はあっという間に過ぎてしまうもので、そんな剛志との大切な時間も終わってしまう時が来た様だ。私は普段滅多に聞かないと言うか絶対に聞かないと心に決めていた携帯の番号をこの時だけは逃してはいけないと感じ、交換を求めた。すると剛志は快く了承してくれて無事交換する事が出来たのだった。
その帰り間際にまた剛志が私の心を打ち抜く様な一言を私に残してくれた。「正直に言います。僕は貴女が凄く気になって仕方が無かったので、今日は貴女にどうしても逢いたくて店に来ましたが、これだけは解かって欲しいなって思ってます。僕はこのお店のナナさんが好きな訳じゃなく、一人の女性の工藤薫さんが大好きです。こんな僕でよかったらこれからも宜しくお願いします。」

正直、胸にキュンとくる一言だった。私の事をそんな風に一人の女性として考えてくれている剛志の気持ちが何より嬉しかったからだ。仕事として考え、お客として付き合うのだとしたら確かにあまり嬉しい言葉では無い。が、私の気持ちが剛志に対し好意を持っている今、そんな仕事としての見方なんてどうでもいい事だ。だって、この瞬間に二人の意思疎通が共有し始めた訳だから。

その日を境に、私と剛志との交際が始まった。交際そのものは至って普通のカップルと同じである。映画を見たり、ショッピングをしたり、時には意見が対立しケンカをする事だってあった。ただ一つ剛志が他の私が出逢ってきた男性と違うのは、そのケンカの解決法である。
私は凄く些細な事で彼とケンカをしてしまった事がある。冷静に考えると私が100%悪い、そんなケンカだった。その時剛志は、私の悪い所をズバリ指摘した上でこう付け加えた。
「何が原因で、何が悪いのか、冷静に判断すれば僕がいちいち言わなくても薫は解かるはず。だって、薫には薫が生きてきた中で培ってきた経験が誰よりもあるでしょ。そんな薫だからこの様な些細な事で悩み、怒って欲しくないんだ。だから、薫自身が自分の心の中で悪かったと思う事は次しなければそれでいい。だけど、これだけは言っておくけど薫がこう言う気持ちになったのは薫だけの責任ではない。そう言う気持ちにさせてしまった僕にも原因があるんだ。だから、心から謝るよ。本当にすまなかった。これで、笑って終わりにしよう。」
私が今まで見てきた男達は、この様な一方的なケンカの場合、絶対に自分が謝る事はしなかった。責め立てて自分自身で制圧した事に満足して終わる様な男達ばかりだった。だが剛志だけはその誰にも当てはまらない、もっと先の事まで考えた上での答えをいつも出して、私を納得させてくれた。
そして私は剛志に出逢った事で、私の中の男の人の見方がどんどん変わっていった。
剛志が少しずつ私の中に溶け込んでいき、私自身がどんどん変わっていく。私を変えた張本人は間違いなく剛志なのだ。

私は剛志との人生に心から満足していた。最終的に結ばれて一生を共に歩んでいく人は剛志しか居ないと、そう信じて止まなかった。
しかし、ある日突然私の前から剛志が消えた。何の前触れも無く…。

やっぱり物語にはそれなりに波乱がないと面白味がないと思ってこんな意味深な終わり方にしてみました。どうです、この先気になったりしちゃいますか?
でも、今日はここまで。次回8月24日を楽しみにしていて下さい。
それでは。アニィでした。

テーマ : 自作連載小説 - ジャンル : 小説・文学

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